韓国の失業率は、先月も前年と同じ3.7%で安定した水準を維持しているように見えます。しかし、その裏では青年層を中心に深刻な雇用問題が浮かび上がっています。特に、青年層の体感失業率が過去4年間で最悪の水準に達したことが明らかになりました。この現象の背景には、求職に失敗した若者たちが増え、安定した職業に就く機会が減少している現実があります。
青年層の体感失業率の急上昇〜体感失業率の上昇とその影響〜
韓国統計庁のデータによると、先月の青年層の体感失業率は16.4%に達し、前年から0.8ポイント上昇しました。この上昇幅は、2021年2月以来3年11ヶ月ぶりの大きさです。体感失業率とは、公式な失業率には含まれない短時間労働者や潜在的な求職者を含んだ指標であり、実際の雇用状況をより深く反映するものです。体感失業率の上昇は、求職活動をしているが安定した職に就けない若者が増えたことを意味しており、その影響を強く受けている層は特に若年層です。
明知大学のウ・ソクチン教授は、「体感失業率の悪化は、安定した給与を得られる良質な雇用が減少したため」と指摘しています。また、安定した職に就けなかったり、求職活動に失敗した若者たちが増加したことも要因として挙げられています。つまり、求職に失敗した若者たちが、生活のために臨時や短期の仕事に飛び込む結果、体感的な失業率が高くなるという悪循環に陥っているのです。
不完全雇用の拡大〜青年層の不完全雇用者の増加〜
体感失業率の悪化には、不完全雇用が一因となっています。具体的には、1週間の就業時間が36時間未満であり、追加で働く意志や能力を持っている「青年時間関連追加就業可能者」の増加が指摘されています。先月、これらの青年層は13万1000人に達し、前年よりも4万1000人増加しました。この増加幅は3年11ヶ月ぶりの大きさです。これらの人々は一応「就業者」として統計にカウントされますが、実際には不安定で不完全な雇用状況にあります。
特に、正規職に就けなかった若者たちが、安定した職を求めることなく短期や臨時の仕事に就かざるを得ない状況が続いています。このような状況は、青年層が抱える雇用市場の厳しさをより一層浮き彫りにしています。韓国労働研究院のキム・ユビン動向分析室長は、「解雇前に働く時間を減らすという雇用主の対応が影響を及ぼしている」とし、昨年12月から続く内需の悪化も要因だと指摘しています。
求職者の減少と求人の減少〜求人数の大幅減少〜
また、韓国の求人市場にも深刻な兆候が見られます。労働市場を反映する「求人倍率」は、先月0.28と低水準を記録しました。これは、1999年1月の0.23以来最も低い数値です。求人倍率とは、求職者1人に対してどれだけの求人があるかを示す指標ですが、現在、仕事を探している人10人に対して、実際に仕事が見つかるのは2.8件に過ぎないという現実を意味しています。求職者数は昨年1月とほぼ変わらないものの、求人規模は43%も減少しており、企業の雇用意欲が低下していることがわかります。
製造業の雇用悪化とその背景〜製造業における雇用の縮小〜
青年層に限らず、韓国全体の雇用市場においても、製造業の雇用が縮小しています。先月の製造業の就業者数は439万6000人となり、2013年1月以来最も少ない数字を記録しました。製造業の低迷は、韓国経済にとって大きな問題です。製造業は良質の雇用を提供する産業として知られており、その縮小は雇用市場全体に悪影響を与えています。
漢陽大学のハ・ジュンギョン教授は、「韓国製造業は、中国の低価格攻勢やアメリカの自国内雇用誘致戦略によって厳しい状況にある」と述べ、雇用政策だけでなく産業競争力を強化する政策の重要性を強調しています。製造業の雇用が減少することは、単に仕事を失うという問題にとどまらず、長期的には国の経済力にも影響を及ぼす可能性があります。
総じて見ると
韓国の青年層は現在、体感的にも深刻な失業問題に直面しています。安定した雇用が減少する中で、不完全雇用や短期雇用に依存する若者が増え、求職活動に失敗することが多くなっています。また、求人市場全体も縮小し、製造業をはじめとする良質な雇用が減少している現状があります。このような状況を改善するためには、雇用政策の見直しとともに、産業の競争力を強化し、良質な雇用の創出を目指すことが求められています。
出典・参照:「韓国、青年体感失業率この4年で最悪…雇用指標のあちこちで警告音」https://s.japanese.joins.com/JArticle/329949