就活生なら知っておきたい企業のユニークな採用方法

就職活動の採用方法は、面接だけではありません。近年、ポーカーで思考力を測る「ポーカー採用」や、熱意を手紙で伝える「ラブレター採用」など、ユニークな手法が登場しています。本記事では、企業が行っているユニークな採用方法をご紹介します。

都内で行われたポーカー採用

2025年の1月9日、東京都内で学生と企業がポーカーを通じて出会う”ポーカー採用”というイベントが開催されたといいます。この方式によって、従来の面接だけでは見えにくい戦略性や論理的思考力などの潜在スキル、人間性を評価できるという狙いがあるようです。

通常の面接では出会えない「優秀な層と出会える可能性がある」とされ、採用方式といえば面接のイメージしかないなかで斬新なパターンであるといえるでしょう。実際のポーカー面接では気楽におしゃべりをしながら、社長もお酒を飲みながらなどとコミュニケーションを取ることで性格が見えてくるといいます。

近年、ポーカーは若者を中心に流行していて戦略性や論理的な思考力がビジネスと共通していることで採用方法に使われたそうです。開催回数が少ないうちは参加する学生を選抜できますが、誰でも参加できるようになると魅力が減ってしまうので自社の活動では出会えないかつ、論理的思考力の高い層の学生を集めながらいかにイベントを拡大できるかが課題とされています。

新たな採用方法-従来の面接という枠を越えて-

一般的に企業の採用方法には、「適性検査」「一般常識テスト」「小論文」「グループディスカッション」「プレゼン」「インターンシップ」「面接」などがあります。それに加えて近頃では、

  • 性格検査
  • 現職のエンジニアと交流をしながら美味しいお寿司を食べつつ、現場の状況をヒアリングしたりエンジニアとしてのキャリア相談ができる”お寿司パーティー採用
  • Web関連会社のLIGでは、とにかく会社で働きたい想いを綴って手紙を送るだけの”ラブレター採用
  • 従業員を集めてみんなでドリンクやピザを楽しんでもらいながら候補者のリストを作ることで、モチベーションアップやピザを食べたことで貢献したくなる気持ちを仰ぐ”ピザーラル採用
  • 「勉強嫌いじゃないよ学生」「勝負事大好き学生」「キャプテンだった学生」「空想でごはん食べられちゃう学生」「即戦力の自信があるよ学生」と5つのタイプに分けて、それぞれの特性に合わせてエントリーすることができて辞退することがない限り最終選考まで進むことができる”面接廃止制度
  • 応募者の未来への想いや個性を尊重して、タイプごとに7つに分類するタイプ別選考フローやSNSマッチング診断を行う”ありのまま採用

など、従来の面接方式の採用に加えて、より学生の性格や素質が現れやすいような形の採用方式をとる会社も増えてきています。

これらを踏まえて

対策がある程度可能な面接やディスカッションなどの従来の採用方式に比べて、新しい採用方法は対策の施しようが少なく、ゲーム中の態度などより本性が出やすいのでごまかしの効かない採用方法です。

ありきたりな質問ばかりして、思ってもないのに「企業の求める回答」を考えて喋るといった面接方式は個人的にあまり好きではありませんし、意味のあるものとは思えません。よりフランクに、学生の本来の性格を知ろうとする姿勢がみえる新しい採用方式は、とても魅力的に感じました。

表向きでいくら取り繕っても、結局重要なのは人間性です。勉強面で優れていなくても、他の方法なら自己アピールをできるという学生も少なくありません。学歴や面接でいかに企業の求める答えを言えるか、ディスカッションで主体性や協調性を見せるかも大事かもしれませんが、新たな採用方式によって思わぬところで優れた面を持った学生を採ることが出来るかもしれません。

もし私が新しい採用方法を考えるとしたら、学生のなにげない日常生活での態度をみたいので、たとえば面接官だということを隠して電車や街でトラブルを起こして助けてくれるかなど、不意の事態にどう対応するのかなどを見てみたいと思いました。あなたなら、どんな採用方法で人を見極めますか?